【中級】株式市場と株式取引について

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「株式投資とは」では株式とは何か、また株式投資の意義や売買の仕組みについてお伝えしました。

しかし株式投資について理解するためには、まだまだ必要な知識がたくさんあります。

まずは実際に株式が取引されている市場(しじょう)とその仕組みについて知識を増やしていきましょう。

現在日本にある株式市場とこれからの変更点

2022年1月現在、日本の株式市場は4つの証券取引所で構成されており、各取引所の中でも企業の規模などにより市場を分けて扱っています。

ニュースなどでよく耳にする「上場(じょうじょう)」という言葉は、これらの株式市場のいずれかに参入することを表します。

また一般的に「一部上場企業」と言う表現は、東京証券取引所の市場一部(東証一部)に上場している企業を指します。

日本国内にある多くの企業は東京証券取引所(東証、約2,000銘柄が上場)がメインの流通市場となり、その他の市場は地域経済・地域企業のサポート役としての位置づけとなっています。

実務的には、東証に上場するだけで株式の売買は可能となりますが、上場には審査があるため、基準を満たさない企業などの資金調達を支援する必要があります。そこで各地の証券取引所はそれぞれの基準に応じて上場させることを目的としています。

また東京証券取引所は、2022年4月より市場区分を変更することが決まっています。

JPX(日本証券所グループ)のホームページより抜粋:https://www.jpx.co.jp/equities/market-restructure/market-segments/index.html

東証では以前から、各市場のコンセプトの曖昧さや、新規上場基準より上場廃止基準が大幅に低いことからなる、上場時水準の維持を動機付けすることの難しさなどが課題とされてきました。

そこで2022年4月より市場のコンセプトをより明確化し、新たな上場基準で環境を見直すこととなりました。

これまで上場一部に属していた企業が、一部に相当するプライム市場ではなくスタンダード市場に留まる可能性もあり、投資家からは各企業の動きに注目が集まっています。

株式の取引が可能な時間帯

株式投資は資産運用の代表格の1つです。

しかし株式本来の目的は、企業の「資金調達手段」であることに変わりはありません。

つまり株式の売買が行われる「市場(しじょう)」は、企業が最も稼働している時間帯に行われ、また投資家間の公平性が保たれるような環境の確保が必要となります。

株式投資を行う上で、市場環境の理解は必須となりますので、まずは株式市場の仕組みについて理解していきましょう。

株式を流通市場で売買するためには、上記の時間帯で取引をすることが一般的となります。

この時間内(立会時間)に取引するためには、証券会社に売買したい銘柄を注文し、売買の成立を待つことになります。

もし立会時間内に売買が成立しなかった場合は、翌営業日に持ち越しとなり、株式は保有したまま注文が入った状態が続くことになります。

例外として時間外に取引が可能なケースがあります。

・時間外取引

投資信託などを運用する機関投資家を中心とした大口先に対しては、取引金額が大きいため、市場に影響の出ないよう取引時間外に取引することがあります。

・PTS(私設取引システム)

個人投資家でも市場がオープンしていない夜間などに売買の注文ができる仕組みです。

PTSを扱っている証券会社でのみ取引が可能ですが、「日中は仕事で忙しくて株の注文なんかできない!」という人にとってはとても便利なため、利用者は増加傾向にあります。

しかし日中の取引が主流な日本においては、夜間は市場への参加者が少なく、値動きが激しくなるなどのデメリットもあるので注意が必要です。

ちなみに2021年11月末の世界の株式時価総額は、118.9兆ドルでした。

うち米国が 53.1兆ドルで 44.6%を占めています。一方、日本は 6.5兆ドルで5.5%となり、中国の 12.7兆ドル(10.7%)に次ぐ、第3位でした。

世界3大市場と言えばアメリカ、日本、イギリスでしたが、現在では中国の市場の台頭も著しくなってきています。

日経平均株価とTOPIX

日本の証券取引所で取引をする場合、必ず目にする数字があります。それが「日経平均株価」と「TOPIX(トピックス)」です。

この2つの株価指数(インデックスとも呼ばれる)は、東京証券取引所に上場している代表的な企業の株価の動きや売買のトレンドを見るためにはとても有効な指数です。

株式投資を行うためには、これらの株価指数や各種経済指標から次の動きへのヒントを得ることも必要であり、数値の動きの根拠を仮説建てられることが重要となります。

一方、日経平均株価やTOPIXはあくまでも東証に上場している会社の株価を参考にしているだけなので、日本国内全体の景気をそのまま表しているものではないということを理解しておくことも大事です。

例えば、時価総額の影響を受けやすいTOPIXの数値が下がっている局面においては、トヨタ自動車やソニー、ソフトバンク、東京エレクトロン、ユニクロで知られているファーストリテイリングといった株価の高い企業の株価が落ちていることが予想されます。

しかし上記のような企業の景気が悪いことと、それ以外の企業の景気の良し悪しはまた別の話です。

つまり中小企業や算出対象外企業の景気がいくら良くても、株価の高い大企業の株価が下がっている場合は、日経平均株価もTOPIXも落ち込む可能性があるということです。

この点に注意していれば、株価指数が下がったことで焦ることもなくなるでしょう。

ここまでは株式投資を始める前に知っておきたい知識について解説してきました。この先は「株式投資をやってみる」でより実践的な知識の醸成を図っていきましょう。

株式投資を始めるためにはまだまだたくさんの知識が必要になりますが、しっかりとステップを踏んで理解できれば、自信をもって資産運用をすることも十分に可能なので、是非続きを読んで自身のスキルにしていってください。