不動産投資をもっと理解する~不動産投資で得られるリターンと潜むリスク~

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不動産投資は、投資した不動産を貸すことによる賃料収入(インカムゲイン)や、不動産を購入時より高く売却することによる売却益(キャピタルゲイン)を得られる資産運用方法です。

不動産投資の具体的な特徴やメリット・デメリットについては「不動産投資とは」にて解説されていますので、まずはこちらからご覧ください。

不動産投資とは何かについて学んだ方であれば、「老後資金作り」や「インフレヘッジ」など様々な特徴があることに魅力を感じるはずです。

今回はそんな魅力がたくさんある資産運用で得られる具体的なリターンと潜在的なリスクについて解説していきます。

不動産投資で得られるリターン

賃料収入によるリターン(インカムゲイン)

マンションのワンルームなどを賃貸物件として貸し出すタイプの不動産投資は、ローン完済後の「老後資金作り」が最大のリターンになります。

つまり賃料がそのまま不労所得となり、老後の生活資金の支えになるよう、現役時代にローンを完済することが目的となります。

売却益によるリターン(キャピタルゲイン)

不動産を保有していると、都市開発や人口の流出入などにより地価が変動することがしばしばあります。

地価が変動するということは、その土地を維持する費用も同時に変動するため、土地・建物そのものの価格や賃料の価格に影響します。

上の図は、関東4都県の地価の推移を示したグラフです。バブル崩壊から下降の一途を辿っていた地価は、2005年ごろを境に上昇基調へと転換しました。

地価の変動は経済の動向と連動すると言われることがありますが、一般的には景気が良い時には不動産価格も上昇する傾向にあります。

不動産も「モノ」である以上、買いたい人が多ければ高騰し、売りたい人が多ければ下落するため、需給バランスが鍵を握ります。

この原理を不動産投資に当てはめると、地価の変動に合わせて不動産を売却することで、売却益を得るという手段を取ることも可能となるのです。

このように、投資した資産そのものの価値が上昇することによる利益を「キャピタルゲイン」と呼びます。

不動産投資において、将来的に地価が上がるかどうかは、出口戦略の選択肢に関わるため特に重要です。

仮に地価が大幅に上昇するようなことがあれば、ローン完済後の賃料収入を待たずに売却し、利益を確定させてしまうことも可能となります。

このようにキャピタルゲインを狙うことができるのも、不動産投資の代表的なリターンと言えます。

不動産投資に潜む7つのリスク

不動産投資で得られるリターンがある一方で、必ず存在するのが「リスク」です。

資産運用の中でも、不動産は長期の運用資産に分類されます。一般的に長期の運用資産はリスクが低く抑えられる傾向にありますが、長期で保有するがゆえにリスクとなる部分もあるため注意が必要です

今回は代表的な7つのリスクにまとめました。

不動産価格が下落するリスク

人口の減少や長期金利の上昇など、不動産価格が下がる要因は単一的ではありません。
時に複数の下落要因が重なり、市場価格が暴落することもあります。

不動産価格の下落は、保有する物件を売却する際に大きく影響します。
購入時に予定していた売却価格を大きく下回った場合、不動産投資全体の収支がマイナスになってしまう可能性もあるからです。

このような価格下落のリスクに対する対策は、「地価が下がりづらい場所を選ぶ」ことです。

例えば、他県からの人口流入が多い地域や賃貸需要が多い好立地な場所を選ぶことはとても有効な対策となります。

昨今、特に人気が高い山手線や中央線などの主要鉄道沿線、東京23区・横浜・川崎エリアなどを選ぶことで、不動産価格の下落を緩和できる可能性があります。

天災や事故のリスク

不動産投資において最も怖いリスクの1つであるのが、天災や事故のリスクです。

地震や津波による物件の破損・倒壊、台風や大雨による浸水、火災による焼失など、物件がさらされるリスクは多岐にわたります。

これらのリスクに対応するためには、「火災保険」や「地震保険」に加入することが有効となります。

災害時には損害保険の保険金によって補修やローンの返済に充てることもできるため、万が一の備えはとても大切になります。

しかし損害保険を選ぶ際は、都道府県や地域ごとに保険料が異なる場合があるので要注意です。

これは過去の災害発生頻度や被害の大きさを考慮し、損害保険会社がリスクの大きさに応じた保険料を設定するためです。

そのためどのエリアの物件にするかは災害リスクを考慮することも大事な要素となります。

空室・滞納のリスク

賃料収入によってローンの返済を行う不動産投資は、賃料収入が入り続けることが前提となっています。

しかし当然のことながらマンションの一室は、借主がいなければ賃料収入が入ってきません。また借主が家賃を滞納した場合も、賃料収入としてはゼロになります。

賃料収入がないということは、ローン返済を自己資金から捻出する必要性が発生するリスクを意味します。

このようなリスクをオーナーが一方的に負わないための対策としては、「サブリース契約」にすることが挙げられます。

金利上昇のリスク

銀行でローンを組んで毎月返済をしていく中でも、金利が上昇するリスクが潜んでいます。

変動金利でローンを組んだ場合、金利が上昇することで毎月の返済額が増えるため、支払いに充てる総額も増えていく可能性があります。

金利上昇のリスクを回避するためには
・固定金利でローンを組む
・金利スワップを活用する
というのが効果的です。

金利をあらかじめ契約時の金利で固定することで、将来的な金利上昇リスクをなくすことができます

しかし固定金利でローンを組む場合、一般的に変動金利よりも金利が高くなるため、金利下降局面においては不利になることがあります。

金利スワップとは、固定金利と変動金利を交換することによる金利の変動リスクヘッジを目的としたデリバティブ取引です。

詳しい内容については「デリバティブ取引とは」で紹介されていますのでご参照ください。

デフレリスク

デフレとは、お金の価値が上がることによって、モノの価値が相対的に下がることを意味します。不動産はモノの分類に入るため、デフレの状況は不動産価格そのものの引き下げにつながります。

このような状態では賃料も下げざるを得なくなるため、ローンの返済が賃料で間に合わない場合は、手持ちの資金でまかなう必要があります。

こうした事態を招かないようにするためには、やはり好立地の需要が高い地域を選ぶ必要があります。

老朽化のリスク

土地は年月が経っても老朽化することはありません。一方で建物は時間の経過とともに老朽化していきます。いくら頑丈な造りであっても、これは避けては通れない道であります。

老朽化とともに売却金額や賃料が下がってくるため、定期的なメンテナンスを行う必要があります。

必要に応じて修繕をすることで品質を担保することもできるため、定期的なメンテナンスや大規模修繕に必要な資金を蓄えておくことは、不動産投資においてとても大切です。

資金化が困難になるリスク

不動産投資は長期的な資産運用手段です。その理由として、流動性が低いことが挙げられます。

すぐに買い手が現れないことや、売却までに手間がかかることが要因となり、実際に売却するまでに半年から1年ほど期間を要するケースもあります。

不動産投資を始める際は、将来的に売却することも考える必要があるため、より好立地な場所を選ぶことも大切な戦略になります。

このように、不動産投資には複数のリスクが潜んでいることを忘れてはいけません。

不動産投資に限らず、資産運用にはリスクがつきものです。そのため、リスクをいかに減らしていくかという観点で考えることが最も大切になります。

不動産投資を始めようとお考えの方は、不動産投資以外の資産運用との複合によって、効率的にリスクを分散することをおすすめします。